『イサコ』製作日誌

★立体館入り口へもどる

【1】 【完成】



イサコその9

■サンプル成型品が届いてから2日。突貫作業ではありますが、イサコ様が塗り終わりました。調色しながら思ったんですが、これほど地味な色味ばかり使う美少女キャラも珍しいなあと…(肌色以外ぜんぶ寒色/笑)
でもそこがいい!ヽ(´∀`)ノ

■完成画像のページはこちらです→





イサコその8

イサコ仮組み

■量産業者さまからサンプルがあがってきたっすー。ギリギリ納品だったのに、気泡や段差もほとんど無く、きれいに抜いていただけました。毎度ながら多謝!!⊃д`)

■さっそくパーティングラインをペーパーで均してやって、パチパチと仮組み。
もうペンで目だけ入れちゃえば、このまま飾っておいてもいいような気分に(罠)
さあ、これから頑張って塗装だーーー。←徹夜明けでハイ




▼2008/12/15 イサコその7

イサコアップ
※クリックで大き目サイズの画像へ

イサコ全身

イサコ全身側面


■イサコ様、やっと原型が完成しました。
この画像を撮影したあと、ダッシュで量産業者さまへ持ち込み。なんとか週末に間に合ったっす…。工場の皆さん、いつもギリギリでスンマセン(´д`;)
サイズは約1/7スケール。キットにはバキュームフォーム製のゴーグル(電脳メガネ)パーツが付属。それの切り出し用治具も含めて、全26パーツです。

■以前に作ったそーだちゃんもそうでしたが、なにか物と絡めたとたんにポーズの調整が何倍もめんどくなるですなー。今回も椅子に座らせるための辻褄合わせに四苦八苦しました。違和感なく脚を組んでるように見えてればいいのですが。
なお、(監修先のご意向により)パンツ造形はありませんのでご了承くださいヽ(´д`;)




▼イサコその6

■イサコ様の表面処理開始〜。
ここはもう単純作業ですんで、気合を入れて一気に終わらせてしまうとしましょう、そうしましょう。

まず原型に付着した油分や削りカスを落とすべく洗浄します。クリームクレンザーと台所用中性洗剤を混ぜたものを歯ブラシに付けて、念入りに原型をゴシゴシ。洗い終わったら、完全に乾くのを待ちます。

■原型が乾ききったら、次にサーフェイサー(サフ)吹き。ぼくはクレオスの瓶入りサーフェイサー1000を同じくクレオスのシンナーで薄めて、ハンドピースを使って吹いてます。吹きすぎてモールドを潰すこともないし、なにより経済的です。

■表面にサフを吹くと、今まで見えてなかったキズや気泡が出てくる出てくる…。今回は原型に複合素材(スカルピー・エポパテ・ポリパテ・アルテコHG・プラ材)を使いまくったせいで、その境界線跡がものすごく多く出てしまいました。orz

ため息をついていても仕方ないので、とにかくラッカーパテ(模型用のタミヤパテではなく、板金用のもの)を使って傷を埋めていきます。ヘラや爪楊枝を使ってすり込むように、見落としの無いよう丁寧に。

パテ埋め終わり

■画像は一通り埋め終わった状態。なんちゅーか、もうパテまみれ(笑)。
黄色い部分はパテをチューブから出してそのまま埋めた箇所。白い部分は溶きパテ使用です。キズの深さや大きさによって使い分けてます。

ということで、あとはひたすら磨くのみ。イサコさまはパーツ数が多いですけど、のべ20時間もあれば磨き終わるでしょうか。てか、明日量産業者さんに納品予定です…(遠い目)




▼イサコその5

■イサコが装着しているゴーグル型の電脳メガネ。薄物透明パーツは扱いがやっかいで、ガレキで再現するには鬼門です。
透明パーツを作るにはいくつか方法がありますが、強度的には透明レジンが、透明度と質感ではバキュームフォーム(VF)が優れています。迷った末、今回は劇中のイメージを優先してVFを選択しました。

■製作手順です。
まずゴーグルの形をした原型を作り(画像茶色のもの)、それにゲタを付けてVF用の原型にします(画像グレーのもの)。この際、テーパーには余裕を持たせておかないと、あとで脱型できなるなるので注意です。
そのVF用原型に熱して柔らかくした塩ビ板を押し当て、双方の隙間にある空気を強制的に吸い出して密着させます。これがいわゆるバキュームフォーム成型です(画像透明の板状のもの)。
※今回は量産する必要があるため、専門の業者さんへ成型を依頼しました。

そこから形にそって切り出し、デザインナイフやペーパーを使ってフチを整形していきます(画像右端)。パーツは薄いですから、折れたりヒビが入らないよう慎重に慎重に…。

バキュームフォームの手順

■試しに、切り出したものを原型に装着させてみました。左側はもとの原型。右がVFパーツ。
指についた汚れがちょっと付着してしまってますが(笑)、クリアで軽い感じに仕上がりました〜。

電脳メガネ装着




▼イサコその4

■記述の順番が前後しましたが、イサコ様の顔を作る手順を連続写真風にまとめてみました〜。使ってる材料はグレースカルピーです。

顔の製作

■(1)まず大雑把に顔の輪郭を出します。中央を一段へこませ、そこに簡単に目のアタリをつけておきます。まだ形は適当でいいですが、位置にだけは注意。
(2)目と目の間の眉間部分を盛り付け、おでこと繋げます。
(3)ほっぺの肉を盛り付け。
(4)ほっぺのラインを周辺に馴染ませます。
(5)口にあたる箇所に肉を盛り足します。ここでやっと顔全体の輪郭が決まってきます。
(6)目の輪郭を整えます。鼻と口はどちらを先に作ってもいいですが、口の位置はキャラの年齢を決める要素になるので特に注意です。

本当は(5)と(6)の間の作業が造形を特徴付けるキモなんですが、ここはなかなか文章化するのが難しいっす…おまけに熱中するあまり写真も撮り忘れてるし(´д`;)。
顔を作るにあたっていつも気をつけているのは、
「鼻の裾野の形は(トランプの)ダイヤのマークを意識すると自然になる」
「口および唇は、線ではなくて面の集合体」
「顔の下半分。正面から見たときの輪郭はほっぺのライン。エラのラインは正面からは見えない」
、、、という点でしょうか。
特に口周辺の面構成は複雑でやっかいですが、実はウルトラマンのマスクがそのへんを解りやすくまとめてあって、すごい参考になります。

■とはいえ、実際の製作ではなかなかうまくいかないことのほうが多かったり。
思うような形にならなくて行き詰ったときは、無理に修正しようとしないで、エイヤッと潰して最初からやり直すのが案外近道だったりします。このイサコも3回ほどふりだしに戻ってます(汗)。




▼イサコその3


イサコその3
■結局ジャケットの分割は、背中の中心で左右に割って、それで胴体部を挟み込む形にしました。椅子に座らせてしまえば分割線が見えなくなるというのが主な理由です。
ということで、ジャケットの形もチマチマと整えていったり。

■手や靴など、末端部も作り始めてます。
それにしてもこうやってあらためて見ると、せっかくのスカルピーなのにポリパテかエポパテみたいな使い方してますね、自分…(´д`;)。





▼イサコその2

■ポーズも固まりましたので、徐々に肉付けをしていってます。椅子もとりあえずベース部分から作成開始。

■イサコはタンクトップの上に丈の短いジャケットを羽織っています。原型としては、胴体の周りをジャケットのパーツが囲むような構成になります。ジャケット部分が一体のままだと複製や組み立てが難しいので、どこかで分割しないとですよ。どこがいいかなあ…。

イサコその2




▼イサコその1


■イサコ様。
ジュブナイル物の定番キャラである"謎の転校生"な彼女。クラスメイトの男子を手下にして、主人公であるヤサコに敵対します。今回はそんなイサコの性格を反映させて、尊大に振舞う女王様というテーマで製作することにしました。椅子にふんぞり返って、手下に指図するという構図です。第7話に出てくる廃工場でのシーンがモチーフです。

■画像は製作開始直後の芯状態のもの。
仮に作った椅子に座らせて、あれこれとポーズを調整中。足が長すぎたのでこのあとカットして縮めます。

イサコ・芯状態



ページいちばん上へ